緊急寄稿──「宗教」与党には打つ手なんかない、憲法改正利権を漁ろうとする山犬の群れ 山川健一
Rockin’ down the highway──宗教的政党政治、負け続けた社会科学政党を乗り越えるには、これしかない──
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「私」物語化計画 2021年11月12日
特別公開:緊急寄稿──「宗教」与党には打つ手なんかない、憲法改正利権を漁ろうとする山犬の群れ 山川健一\
先日の《物語化計画ナイトカフェ》(Zoomによるオンラインミーティング)に参加してくれたOさんからメールを頂いた。私信だが、冒頭部分だけ紹介させて頂く。
金曜日のナイトカフェ、お疲れ様でした。日本の真ん中にぽっかり空いた空洞の虚しさ、壊れてしまった日本のことを思うと、泣きそうになりました。
日本の現状は、袋小路に立っているようなものか。
そして、ロックな文学の象徴である山川先生がRockin’ down the highwayな価値観はもう通用しないと言い切ってしまったこともショックでした。
誰しもが感じることだろうが、日本は既に危険水域に達している。このことについて、私見を述べる。
僕らが日々の生活を送っていく上で、どうしても必要な考え方を「政治」と言うのだと思う。人間が3人いれば、政治は発動する。
細かな解説は全て省き、人間社会の政治には3つの立場・カテゴリーがあるのだと僕は思っている。
宗教、科学、芸術の三つだ。
日本の政党で言えば、日本会議と密接な自民党はもはやカルト宗教であり、公明党はもともと宗教団体である創価学会を基盤にしている。「グレートリセット」というスローガンを抱えて党勢を拡大した日本維新の会も新興宗教的である。
すると、日本の改憲勢力が得体の知れない「宗教」に支えられていることがよくわかり──呆然としてしまう。
科学は、ギリシア哲学から始まった。物語化計画ではギリシア哲学が自然科学に非常に近しいものであることをこれまでに見て来たわけだが、ソクラテスがこれを哲学に昇華した。
処刑されたソクラテスはイエス・キリストや仏陀のような存在になってもおかしくはなかった。つまりソクラテス教みたいな宗教が生まれてもおかしくはなかった。そうならなかったのは、ギリシア哲学が「科学」だったからだろう。
やがてそれはヘーゲルやカントや、マルクスやフロイトを産んだ。「社会科学」としても結実したわけだ。
これをベースにした日本の政党が共産党であり、立憲民主党、社会民主党だ。
社会科学は理想を掲げ、こいつを実現すべく戦って来たわけだが、「モダン」で足踏みしてしまい、「ポストモダン」は解決策を示すことが出来ずに、「宗教」に押されてしまっている。
それを見た国民民主の玉木雄一郎が「科学」を捨て「宗教」勢にすり寄っているわけだが、憲法改正におけるCM規制とかいいことを言っていたのに、あれはどうなったわけ?
国民民主の変節により、改憲勢力は参議院でも既に三分のニを超えている。万事休すだが、ま、彼らには憲法審査会に提出する改憲草案を書く知性なんてないだろうから、まだ時間はある。
ただし──続きはオンラインサロンでご覧ください)