《あらすじドットコム》の「どんでんモンスター」を使ってみよう 01 山川健一

敵とは「悪」であり、プロットの段階で悪を創造化しなければならないのだ──

次代のプロ作家を育てるオンラインサロン『「私」物語化計画』会員用Facebookグループ内の講義を、一部公開いたします。

ご興味をお持ちの方は、ぜひオンラインサロンへご参加ください

 

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「私」物語化計画 2021年8月13日

特別公開:《あらすじドットコム》の「どんでんモンスター」を使ってみよう 山川健一

今週から「神秘を表現するのに、物語ほど有効な箱はない」の中のコンテンツとして、『ソフィーの世界』を扱う予定でしたが、内容を変更します。夏休みだしお盆だし、この暑い最中にソクラテスもないよなと思い直したからだ。

それに、会員の皆さんはまだこの本を読んでいないし。

そこで今週は、ぴこ蔵師匠の物語制作アプリのマニュアルを僕なりに作ってみようと思う。

その前に、いくつか。

 

■夏休みの課題

課題を出します。基礎コースの人も実践コースの人も『ソフィーの世界』を読んでください。ファンタジー仕立ての哲学講義の本です。

『ソフィーの世界』(ヨースタイン・ゴルデル/NHK出版) https://amzn.to/2VGVUE4

Kindle版もあります。

新装版は上下の分冊になっているようですが、もちろんどちらも読むこと。

基礎コースの人は読むだけでいいですが、実践コースの人は読後、「私の小説にとっての哲学」という標題のレジュメを提出してください。400字×5枚以内です。

期日は9月末まで。

文学史上のある時期から、小説家は哲学や心理学や科学の知見を前提に作品を書くようになりました。中でも哲学は必須で、僕が読んで来た中で『ソフィーの世界』ほどわかりやすく面白い哲学書はありませんでした。スイカでも食べながら気楽に読んでください。

 

■ジェノバの夜

都合があり1名の会員の方が去り、2名の方が新たに参加されました。お疲れ様です。新規会員の方は、KさんとYさんです。ようこそ!

── 中略 ──

 それから、既存の会員の皆さんも、「新しいジェノバの夜を経験した」というようなことがあれば、遠慮なく僕個人宛にメールしてください。

 東北芸術工科大学時代、学生達にも「ジェノバの夜」の課題を出しましたが、ほぼ2年にわたり毎月「ジェノバの夜追記」というレジュメを出し続けた女子学生が2人いました。それだけで一大恋愛巨篇になりそうな分量になった。ま、毎月送られても困りますが、「私」を整理するレッスンになるので、基礎コースの方もどうぞ。

 

【どんでんモンスターを使ってみよう】

さて今週は、ぴこ蔵さんとやったイベントで扱ったツール、「どんでんモンスター」である。

僕はぴこ蔵師匠と呼んでいるのだが、本名は今井昭彦さん、ぴこ山ぴこ蔵として《あらすじドットコム》というオンラインサロンをやっている、この世界の先駆者である。そのぴこ蔵師匠が開発したのが物語創作支援ツール、「どんでんモンスター」だ。

どんでんモンスターは、《あらすじドットコム》の以下のページからアクセス出来る。現在、無料で公開されてます。

《物語創作支援ツール》
どんでんモンスター
https://ddms.arasuji.com/

運営事務局注:「どんでんモンスター」の利用にはメールアドレスが必要です。8月12日現在、一部メールアドレス(@mac.comや@icloud.comなどのApple社のサービス、Gmail、Yahoo!メール、各種フリーメールなど)には「どんでんモンスター」からのメールが届きにくくなっています。メールが届かないようであれば、プロバイダから提供されているメールアドレスなど、他のメールサービスでお試しください

 

どんでん返しとは、物語の最後に読者を裏切り驚かせることだ。人間の恐怖の型については物語化計画でも扱ったのだが、覚えていますか?

このツールのアイコンは、ドラキュラと狼男とフランケンシュタインになっている。これは物語における恐怖の型を現している。

小説の「敵」「恐怖」は、三種類の怪物で象徴させることができる。ドラキュラ、狼男(もしくはジキル博士とハイド氏)、そしてフランケンシュタインである──続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

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