キャラクター・メーキングの方法 03 なくて七癖(小説の作法) 山川健一
キャラクターの癖は、その人物の弱点や特徴を象徴するものであり、物語や関係性の中で重要な役割を果たす──
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「私」物語化計画 2023年6月23日
特別公開:キャラクター・メーキングの方法 03 なくて七癖(小説の作法) 山川健一
キャラクター・メーキングの6つの基本手順については前回解説した。今回はその先へ行きましょう。
6つの手順とは以下の通りだ。
- 目的と役割を設定する
- 外見と特徴
- 過去とバックストーリー
- 性格と内面
- 関係性と対立
- 成長と変化
これが基本だが、今回は小技を使ってみる。小技と言っても大切だ。
【小技 弱点と葛藤】
完璧なキャラクターは魅力的ではない。キャラクターには弱点や葛藤があるほうがリアルで共感できる存在になる。
キャラクターには個別の課題や困難を与え、彼らが成長するための障害となる要素を考える必要がある。
弱点がキャラクターに与える影響はいろいろあるが、なにより第一に弱点を持つキャラクターは、読者にとってリアルで共感しやすい存在となる。
完璧なキャラクターよりも、弱点を持つキャラクターの方が人間らしさが感じられ、読者が感情移入しやすくなるわけだ。
主人公がこの弱点を物語の中で克服し、課題に立ち向かう姿勢を見せることで、読者はキャラクターの成長を喜び、感動することができる。
さらに、弱点はプロットの推進力となる。
弱点が原因で起こるトラブルや障害は、物語を進める重要な要素となるだろう。キャラクターが自身の弱点を克服するために行動を起こすことで、物語が進展するのだ。
他のキャラクターが主人公の弱点をサポートしたり、悪用したりすることで、ドラマや衝突が生まれる。
つまり、弱点はキャラクターをより深く、興味深い存在にし、読者の感情を引き付けるための重要な要素なのだ。
では、どんな具合に弱点を設定すればいいだろうか。
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