師走のご挨拶──自分自身の内部深くに本物の正義が身を潜めている 山川健一
「私」という不可解な謎を解明するためにはそいつを物語化するしかないのだ──
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「私」物語化計画 2021年12月3日
特別公開:師走のご挨拶──自分自身の内部深くに本物の正義が身を潜めている 山川健一
今週は師走のご挨拶を。
12月になった。早いものだ。今年1年何が出来たのかと考えると呆然とする。大したこともせずに、時だけが流れてしまった。
しかし、こうして生きて呼吸しているだけで、大したことをしているのだとも言える。
今日のどうにもならない日本で、とにもかくにも僕らは命を繋いでいるのだ。年内には物語化計画の対面の講義が出来るのではないかと思っていたら、オミクロン株が発生した。
WHOはオミクロンを最も警戒レベルが高い「懸念される変異型(VOC)」に分類した。
日本の水際対策がザルなのは五輪で実証済みである。
政府がすぐに鎖国したのには驚いたが、肝心の空港検疫がPCRより遥かに感度の低い抗原検査では全く無意味だ。これではオミクロン株の国内への流入を阻止するのは不可能だろうと思っていたら、さっそく感染者が報告された。
コロナ対策一つとっても、日本は世界の後進国である。科学的知見を尊重する姿勢がなく、上級国民と呼ばれる一部の政治家は、法を犯しても罰せられない。新自由主義と緊縮財政に固執する勢力が政治や経済を牛耳っており、日本の国民はずいぶん酷く貧しくなった。
しかしそれでも、半分近くの国民は選挙にすら行かないのだ。温暖化も加速し、僕は若い世代の方々に対して申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
環境破壊も進む一方だし、来年のスタグフレーションを僕らはまともに被ることになりそうである。大丈夫だろうか。インフレで株価が暴落した時、年金制度と健康保険制度を維持することは可能なのか?
とりあえず、ファイザーやモデルナのワクチンがオミクロンにどの程度効果があるかわかるまでの約2週間は、慎重に行動しないと。感染拡大すれは無能な政府は僕らを自宅放置するだろうから。
それにしても馬鹿馬鹿しい国だなと思う。
つまらない世の中である。
嗚呼、と溜息しか出ない。
こんな毎日を、他の人々はどのように生き延びているのだろう? しかしソクラテスだって古代ギリシャの政治家や知識人に失望していたわけだし、この地上から戦争がなくなったことはないし、人間なんてこんなものなのかもな、という気もする──続きはオンラインサロンでご覧ください)