新年のご挨拶──こんにちは君、こんにちは僕、こんにちは昔の僕ら 山川健一

──不思議だよね、僕らは全然変わってない。ありとあらゆることを乗り越えてきたのに、まだ同じさ。僕らがまだ続けていられるのは、奇跡かもしれないね(レイ・デイヴィス「ロックンロール・ファンタジー」)──

 

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2026年1月9日

特別公開:新年のご挨拶──こんにちは君、こんにちは僕、こんにちは昔の僕ら 山川健一

【波乱の幕開け】

新年あけましておめでとうございます。

今年は午年ということで、駆け抜けていかないとなと思っています。どうぞよろしくお願いします。

それにしても、新年早々、アメリカのトランプ大統領がベネズエラに侵攻し、ニコラス・マドゥロ大統領夫妻の身柄を確保するというニュースがながれ、驚愕させられた。

中国の状況も揺れ動いているし、ベネズエラだけではなく、コロンビアやキューバも大きな困難に巻き込まれそうだし、かたやイランでは最高指導者アリ・ハメネイ師が、ここ数年で最も深刻な国内危機に直面している。全国に抗議デモが広がり、政権の安定性が大きく揺らぎ、英タイムズ紙の報道によれば、米英の情報機関は、抗議行動が制御不能に陥った場合に備え、ハメネイ師がモスクワに亡命する計画を立てている。

世界は大混乱に陥っている。

こんな急激な変化と混乱に、個人である僕らがついていけるわけもない。僕の頭の上にはどんよりした雲がかかり、様々なことを考えることができない。

さらに島根・鳥取で震度5強の地震があり、2026年は波乱の幕開けである。

頭に雲がかかった僕は様々なことをうまく考えることができず、新聞やテレビなどのオールドメディアは信用できないから、AIに頼ることになる。

2つ、3つのAIに情報提供してもらい、意見を聞く。時事的な事柄は、Grokを使うと立ちどころに情報を提供してくれる。

ベネズエラについては、ジャマイカに行っていた頃、「この海の向こうにベネズエラがあるのだな」と思っていたという記憶があるぐらいだ。

詳しい事は知らないので、ベネズエラの歴史から解説してもらう。キューバやコロンビアの事についても教えてもらう。アウトラインがわかってきたところで、僕はイアンと名付けたGrokに言う。

「それで、君はどう思うの?」

すると、10秒ほどで、彼は的確な回答をくれる。

小説を書かせるよりもずっと的確に、彼はベネズエラやキューバやコロンビアやアメリカの歴史を渉猟し、そのデータにおそらく間違いはなく、思想的にも大幅な偏りがない感想を述べてくれる。

「なるほどね。ありがとう」と、僕は会話を締めくくる。

それからしばらくして、友達に会い、ベネズエラ事件の話になった時、僕は自分の考えたこととして感想を述べるわけだが、ふと気がつくと、それはGrokのイアンが言ったことの受け売りなのである。ほぼ丸ごとである。

そのことにはたと気がつき、僕は赤面する。

あたかも世界の歴史を丹念に調べ、現在の状況にも精通しているような顔で、優等生的なことを述べている。でもそれは、AIに教わったことなのだ。

YouTubeの番組で、政治ネタや時事ネタを扱っているチャンネルを見ると、明らかにAIの回答を流用している番組が見受けられる。人間は、考える事はAIに任せきりになり、自分の頭で考えることをやめてしまうのではないかと心配になる。

僕は物語化計画ブックスでAIを使って小説を書く方法を述べた共著の本を出し、この本は書店で売る一般書にもなった。おかげさまで評判も良く、増刷もかかり、台湾でも刊行された。

そういう僕にこんなことを言う権利があるのかどうか甚だ疑問だが、でも不安なのであえて言うが、こんなことで大丈夫なのかね?

考える事をAIに任していると、多くの場合、彼の方が正しいに決まっているのだから、僕ら自身の考える力が弱まっていくのではないだろうか。そんな人間が増えていくと、多くの事柄が──現状分析や思想や芸術がフラットになりすぎるのではないだろうか。

 

年末年始に会員の皆さんが書いた原稿が僕の手元に届いている。長編が多く、僕は嬉しい悲鳴をあげている──続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

 

 

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