晴れた日には永遠が見える、雨が降ったら小説を書こう 06 小説とセックスと小野小町 山川健一
──愛のあるセックス
本当に恋しい相手と抱き合うこと。
これしかないと僕は思う。現実生活も小説の世界も、愛を育む方向で努力する以外にない──
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2025年9月26日
特別公開:晴れた日には永遠が見える、雨が降ったら小説を書こう 06 小説とセックスと小野小町 山川健一
【セックスの問題は避けては通れない】
身の回りの自然に恵まれた夏休みを過ごし、大人になっていく過程で2つの大切な目標を持つことができた少年(少女)は幸福である。
だが彼(彼女)は、大人への階段を登らなければならない。
恋をして、初恋の相手とお祭りに行ったりする。
ここまではいい。
大きな問題は、セックスである。
男にも女にも性欲が生まれ、中には煩悶する人もいて、やがて性の儀式を体験する。
この連載のタイトルに則して言えば、晴れた日に見える永遠が恋で、雨が降って書く小説がセックスである。
カップルが誕生し、やがて女性の方が身籠り、子供が産まれ、子育てが始まる。順調にいけば、そうなる。
目眩く性の快楽は置き去りにされ、育児というハードな作業に忙殺され──人はそれを「幸福」というのだ。
だがそんな過程で、セックスの問題が消失したわけではない。
僕は何作かノンフィクションノベルを書き、犯罪を描いたことがある。『安息の地』や『ニュースキャスター』などがそうだ。取材して、犯行者の内面に近づくよう努力する。犯行者の内部を知る上でもっとも重要なのが性の問題である。
性欲が健全に発散されずに捻じ曲がり、鬱屈し、だから彼らは他者を傷つけることになる。金銭的な目的のもとに遂行される犯罪は別だろうが、もっと深刻な犯罪のコアにはほぼ間違いなく性の問題がある。
小説を書くためには、因果なことに、セックスの問題は避けては通れないのである。
【花の色は うつりにけりな】
小野小町九相図(おののこまちくそうず)というものがある。
平安時代を代表する絶世の美女として知られ────続きはオンラインサロンでご覧ください)
山川健一
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