会員の皆さんの作品を紹介する 01 (会員による作品名・作家名非公開)の鮮烈さ 山川健一

──一読し、僕は驚いた。マジかよ? 本当にこれが最初に書いた小説? このクオリティの高さは尋常ではない。作品の精神的深さ、構造、申し分ない。文章もいい──

 

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2024年3月15日

特別公開:会員の皆さんの作品を紹介する 01 (会員による作品名・作家名非公開)の鮮烈さ 山川健一

【言葉が僕らを成長させる】

ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の長い連載、読んでいただきありがとうございました。物語化計画をスタートした頃から、いつかこの長編を扱うつもりだった。しかし、どうアプローチすればいいかが難しく、悪戦苦闘したが、書ききれてほっとしている。

これで、会員の皆さんが『罪と罰』と『カラマーゾフの兄弟』を読んでいる前提で講義を進められるので、文学的な幅が一気に広がったと思う。『カラマーゾフの兄弟』が僕らに示唆したのは、小説の構造やキャラクター・メイキングの問題だけではない。

神と悪魔が対になってること。

この残酷な世界で、僕らは何をどう書けばいいのか、それ以前にどう生きればいいのかということを考える端緒をこの長編小説が提示してくれたのだ。

物語化計画は、小説の書き方をレクチャーする講座である。しかしそれ以上に、小説を書くことによって、僕ら自身が成長するのだという厳然たる事実を提示する講座なのだと思っている。

いや、小説を書かなくたっていい。エッセイや日記を書くのでも良いのだ。あるいは、例えばドストエフスキーを読むのでも良い。

言葉こそが、僕らを成長させるツールなのだ。

物語化計画には高校入試を突破したばかりの中学生も参加してくれていて、お母さんによれば「難しい」と言ってるそうだが、ま、高校生になればわかるようになるよ。端的に言って文学部や文芸学科の大学院レベルを想定しているのだが、わからない箇所は飛ばしてもらって構わない。ゆっくりいきましょう。

今週からは、少しリラックスして、エッセイ風に、会員の皆さんが書いている作品を紹介していこうと思う。このところ、立て続けにいい作品が仕上がってきてるのだ。

既に推薦作に掲載したONさんの『(作品名非公開)』、OYさんの『(作品名非公開)』、KSさんの『(作品名非公開)』、JBさんの『(作品名非公開)』、MYさんの『(作品名非公開)』、HYさんの『(作品名非公開)』等につづき、何度も書き直しを指示したのにそれをクリアし、良質な作品がいくつか仕上がっている。

KKさんの『(作品名非公開)』、新規会員のNSさんの『(作品名非公開)』、同じく新規会員のOMさんの『(作品名非公開)』などだ────続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

 

山川健一『物語を作る魔法のルール 「私」を物語化して小説を書く方法』

 

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