緊急寄稿・カルトに支配されていた日本で起こった事件　山川健一

こんな時にこそ誰か大切な人と美味しいコーヒーを一杯飲もう。音楽を聴き、小説を読み、そして自分の作品を書こう──

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「私」物語化計画　2022年7月15日

【日本は戦争直後からカルト化していた】

新型コロナウイルスの全国的な感染急拡大は7月13日も続き、国内で新たに9万4,493人の新規感染者が報告された。9万人を超えるのは2月17日以来である。過去最多となった約10万4千人に迫る。

確かに、僕の周囲でも急に感染者が増えた。

ウクライナ戦争は終わる気配がない。12日、ウクライナ軍は南部ノヴァ・カホウカにあるロシア軍の弾薬庫を破壊し、兵士数十人を死亡させたと発表した。この攻撃にはアメリカが提供したミサイルが使用されたとみられる。

そして参院選の最中の7月8日、安倍晋三元首相が奈良市内で参院選の遊説中に銃撃されて死亡するという事件が発生した。

さらにその原因に統一教会が絡んでいることが明らかになってきた。統一教会と安倍晋三との繋がりは、実は岸信介、安倍晋太郎から続いてきた。しかしそれをマスメディアは伝えてこなかったのだ。

公安調査庁のレポートから統一教会が外れたのは安部第1次政権、統一教会から家庭連合への名称変更が認められたのは第2次政権時代だった。名前を変えて、悪名高い霊感商法をやりやすくしたかったのだろう。

統一教会のことが盛んに報道されたのは92年の合同結婚式のときで、それ以降は報道規制がかかり広くメディアで扱われてこなかったので、今の若い人達は統一教会についてあまり知らないのだろう。しかし、水面下ではグロテスクな事態が進行していたわけだ。

統一教会の守護神のような存在であった元首相が、被害者家族に狙われたのがあの事件だったのだと僕は思う。

日本は右傾化しており、選挙で勝った自民党が改憲し防衛費が二倍になり、消費税が増税され国民の暮らしはさらに困窮するだろう──と多くの人達が心配していた。

右傾化？

いやいや、そんなものではなかったのだ。

日本は岸信介と自民党によって、戦後すぐにカルト化していたのである。渋谷区の岸邸の隣に統一教会の旧本部があった。もちろん岸が土地を提供したのである。

戦犯だった岸信介は戦後CIAによって命を救われ、CIAに資金を提供してもらって自民党を設立した──と、朝日新聞にいた佐藤章氏が証言している。

自民党は韓国のカルト教団が日本人からカネを巻き上げる国際的犯罪の片棒を担いで来たわけで、背後で自民党を操ってきたのはCIAだった。

日本は独立国でさえなかったのである。日本はずっと属国だった。今もそうだ。

なんとも気味が悪く、怖い話だ。

司馬遼太郎はそんな気味の悪い日本を「異胎」であると言った。司馬は日露戦争後から1945年（昭和20年）の40年間を“異胎の時代”と名づけ、この時代を小説にすることは遂になかった。

いま、韓国のカルト教団「統一教会」と自民党政治との癒着を批判すると、何人もの知識人や有名人が「それは裏が取れていない」と自民党と教団を守ろうとする。東国原英夫、田崎史郎、古市憲寿、東浩紀や三浦瑠麗、落合陽一、堀江貴文などだ。

彼らは自民党と統一教会の癒着を矮小化することに奔走している。しかしどうも、今回ばかりはあたふたしている。

これに反論している人達もいる。前述した元朝日新聞の佐藤章と鮫島浩、町田智浩、紀藤正樹弁護士、島田雅彦、『白坂和哉デイウォッチ』の白坂和哉、それに僕自身もそうだ。

今朝（14日）の『スッキリ』（日本テレビ系列）ではモーリー・ロバートソンが、冷戦下で反共産の民間の協力が欲しかったのでニクソンも統一教会と親しくし、アメリカにも日本と似た構図があることを述べ、それに対して加藤浩次が「票田になってきたってことですね」とか言っていたのだそうだ。

今までだったらありえない話だ。

この事件の実状は、モリカケ桜をはじめ数々の疑惑が何ひとつ解明されていなかったのに、さらに殺害された理由までもが「長年に渡るカルト教団との癒着」という新たな疑惑を生み出したのが安倍晋三元首相だった──ということではないのか。

安倍晋三元首相に叙勲し、国葬を行い、安倍神社を建立するという話がある。そんな馬鹿な。

自民党と統一教会はつながっている。それが同性婚や夫婦別姓を認めないとする政府の保守的な家族観の背景になっているのは明らかだ。

参院選で当選した自民党の井上義行議員が、旧統一教会から全面支援を受けていたことが発覚し、批判にさらされている。井上氏は、第1次安倍政権の時、首相秘書官をつとめた安倍元首相の側近である。

国民民主党の玉木雄一郎代表は統一教会の機関紙『世界日報』のインタビューを受けたことを認めた上で「私も党も一切関係ない」と釈明したが、統一教会は『世界日報』に登場した政治家を「われわれの支援者」と喧伝して勧誘や霊感商法の広告塔に使って来たのだから、関係ないわけがない。

旧統一教会はどこまで政界に食い込んでいるのだろうか──続きはオンラインサロンでご覧ください）