キャラクターメイキングの技術を磨く 3 プロの作品の設計図を参考にせよ 山川健一

宮下恵茉、楠章子、越水利江子の作品の構造を雛形にせよ──

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「私」物語化計画 2022年1月21日

特別公開:キャラクターメイキングの技術を磨く 3 プロの作品の設計図を参考にせよ 山川健一

【宮下恵茉、楠章子、越水利江子の作品の構造を雛形にせよ】

僕が皆さんに学んで欲しいのは、結末を決めてから書く方法と、プロの作家の作品を雛形にする方法である。結末を決めてから書く──前回「グランド・イリュージョン」と命名した方法の具体的な落とし込み方を考えてみたいのだ。『グランド・イリュージョン』は映画で、小説ならば長編エンターテインメントに相当するだろう。今回は、もう少し身近な30枚から100枚の小説を書くことを目標にする。

まず、プロの作家を雛形にする方法について述べる。

新人がデビューする前、いわゆる習作と呼ばれる小説をたくさん書く。僕も17歳の頃から習作を書いた。まだ高校生で、数学や英語の時間もノートに小説を書いていて、よく先生に叱られた。そいつはロックの歌詞とランボーの詩をミックスしたような代物で、およそ小説とは呼べない未熟なものだったが、少なくとも個性的ではあったろう。

新人の多くの習作は非常に独特で、つまりオリジナリティに富み、だがそれが本になった時にどんな装丁の本で書店のどの棚に並ぶのか想像できないタイプの小説が多い。あなたの場合はどうですか? これでは、実はなかなかデビューするのは難しい。

自分の習作が持っている圧倒的なオリジナリティを、既存のどのカテゴリーに当て嵌めるのかを意図的に考えなければならないのだ。それには、どうすればいいのだろうか。既存の小説家の作品を参考にするのがいちばん早い。

児童文学的であり、あるいはヤングアダルト作品であり、しかもファンタジー的な要素も含んでいるタイプの小説を書いている会員の方は男女を問わず多い。

そんな小説を書きたいのなら、迷わず宮下恵茉さんの小説を徹底的に研究してください。

実践コースのある会員の方の小説を講評するメールに、僕はこんなふうに書いたことがある。

──問題があるとすれば、この新しい小説が従来のどのカテゴリーに当てはまるのかを判断しなければいけないということです。それが新人賞に応募するという──

──続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

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