特別公開:実践コース:課題.5【何かが終わるシーンを書いてください】
次代のプロ作家を育てるオンラインサロン『「私」物語化計画』会員用Facebookグループ内の講義を、一部公開いたします。
『「私」物語化計画』の「実践コース:作家へのロードマップ」参加者には毎月課題が提示され、課題を提出することで山川健一とプロの編集者による赤字・添削を受けることができます。
第五回の課題「実践コース:課題.5【何かが終わるシーンを書いてください】」を全文特別公開いたします。
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「私」物語化計画 2019年4月3日
特別公開:実践コース:課題.5【何かが終わるシーンを書いてください】
「何かが終わるシーンを、400字詰め原稿用紙5枚以内で書いてください。ストーリーを説明するのではなく、あくまでもシーンを描写すること。」
何かと言うのは恋愛でもいいし、会社を辞めるシーンでもいいし、家出でも構いません。主人公にとって大切な関係にピリオドを打ち、新しい世界に彼(彼女)が旅立つことを決意するシーンを描いてほしいと思います。
前回の課題「絶対に告白してはいけない相手に告白するシーン」は、制度というものを、いかに対象化すれば良いのか、というレッスンでした。
本来的に「絶対に告白してはいけない」対象というものは存在せず、それはあくまでも「制度」側の要請なので、このシーンを書けばごく自然にあなたにとっての「制度」というものがわかるはずでした。
しかし残念ながら、課題の趣旨に沿った原稿はお一人も提出されませんでした。難しかったのかな、と反省しております。
今回の課題も難しいと思いますが、いいレッスンになるはずです。
何かが終わるシーンは、「制度からこぼれ落ちていく個体の悲しみ」という小説にとって最も重要な感情を描くことなしに成立しません。
したがってなるべく深い悲しみを書くように努力してください。ストーリーを作ろうとしないでください。まず「描写」することが大切です。
例外的に予告しておきますが、5月の課題は4月に提出していただいたシーンを含んだ、400字詰め原稿用紙15枚の小説を書いていただきます。
まずシーンを書き、それをベースにプロット、その次にストーリーを構築するレッスンです。
健闘を祈ります!
(山川健一)
(運営事務局注:約2週間後を目処に、実践コース参加者だけにこの課題の解説をお送りします。実践コース参加者の方はそれまでに課題を提出できるようご検討ください)