なぜ小説を書くのか 02 僕の場合、書かないと死にそうになる 山川健一

──書くことで、ようやく「生きてる」って実感できる。これが、僕が小説を書く、たった一つの理由だ──

 

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2025年12月5日

特別公開:なぜ小説を書くのか 02 僕の場合、書かないと死にそうになる 山川健一

【自分を救うために書く】

僕の新しい小説「──(略)──」は第一稿が終わった。400字詰めで120枚ぐらいかな。いやぁ、怒涛の日々だった。でもこれから「整合性」ってやつを手に入れるために、書いたのと同じぐらい時間がかかる。

これは、実に重要な作業なのです。

小説を書き終えると、いつも思う。俺はなぜ小説なんか書いてるんだろう、と。

──(略)──

【頭の中に声が住んでる】

なぜ小説を書くのか?

理由なんて、ほんとはひとつしかない。

書かないと、死にそうになるからだ。

頭の中に、声が住んでる。

あるいは誰か、僕に似ているが僕ではない男が住んでいる。

そして、話しかけてくる。

あのとき言えなかった言葉、行けなかった場所、触れられなかった手、泣けなかった涙。

全部が頭の中でぐるぐる回って、夜も眠れなくなる。書くことで、ようやく息ができる。

胸の奥の重いものが少しずつ溶けていく。

登場人物が勝手に喋り出して、僕の代わりに泣いてくれたり、笑ってくれたり、怒ってくれたりする。

書くのは苦しい。

でも書かない方が、もっと苦しい。

誰かに読んでもらいたい?

読んでもらえればもちろん嬉しい。

売れたい?

そりゃあ最高だ。

でもそれ以前に──続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

 

 

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