プロットを巡る冒険 06(最終回) たとえ人類に絶望していたとしても 山川健一
目の前のキャラはあまりにも魅力的だ──そういうキャラクターを創造できるかどうか。そこがキーだ
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2025年2月21日
特別公開:プロットを巡る冒険 06(最終回) たとえ人類に絶望していたとしても 山川健一
【天狼院書店のイベント延期します。『物語を作る魔法のルール』電子書籍で登場!】
緊急の連絡があります。
天狼院書店の担当者から、セミナーの日程を延期できないか相談が来ております。『小説を書く人のAI活用術』の著者3名でやる講座です。
山川健一/今井昭彦/葦沢かもめ
『AIとの対話で物語のアイデアが広がる
小説を書く人のAI活用術』(インプレス)
Amazon https://amzn.to/4dSXYLr
インプレス https://book.impress.co.jp/books/1124101059
天狼院書店のシステム障害で告知が遅れた影響から、参加申し込みが現状で7名ほどにとどまっているそうです。前回は昨年30人集まったこともあり、本来もっと多くの方の参加が見込めるので、日程を延期したい、と。
イベントの内容はまったく異なるが、THE RUDIEのこの間のライヴも50人集まったからね。ま、システム障害なのでやむを得ない。
というわけで日程を延期します。新しい日程はまだ未定です。既に申し込みをされた方、大変申し訳ありません。
また、このイベントに合わせて物語化計画の事務局に『物語を作る魔法のルール』の電子書籍版を作ってもらった。イベントは延期だがこの本は無事に刊行されました。kindle版、1200円です。幻冬舎と藝術学舎出版に了承していただき、物語化計画ブックスの1冊としての刊行です。いやぁ、嬉しい。
物語化計画の教科書的な1冊になり、この本の刊行に合わせて物語化計画ブックスの既存の本のキャンペーンも事務局が考えてくれています。
山川健一
『物語を作る魔法のルール
「私」を物語化して小説を書く方法』
(物語化計画ブックス)Kindle版
しかし僕は若い頃から文学系、ロック系を問わず数多くのイベントをやってきた。山形にいる頃は大学関連のイベントもやった。
イベントこそ我が人生──みたいな感じ?
成功したイベントもあれば、集客がうまくいかなかったイベントもある。しかしイベントというのは、MacintoshやiPhoneのモニタに向かうわけではなく、目の前に多くの人たちがいるわけだ。そこが良い。僕は、きっと、人間というものが好きなのだろう。人類の全体に絶望しながらも、目の前にいる人たちが好きでたまらないのだと思う。
日程を仕切り直しますので、スケジュールを開けられる皆さんは来てね。1回目の時とは、別の話もします。
イベントに明け暮れてきた僕は、バンドのライブのMCから大学の授業に至るまで、事前に何を話すかはあんまり考えない。物語化計画でよく言っている「関係の絶対性」が大事で、お客さんの顔を見て、その日何を話すか考える。学生たちをお客さんなどと言うと叱られそうだが、基本は同じです。それで大体うまくいってきたのだが、欠点が1つある。
それは──(略)──
そんなわけで、再度お願いしますが、天狼院書店のイベント、是非いらしてください。
【物語の縦糸を読者が無理なく受け入れるための仕掛け】
プロットポイントの話の続きである。
プロットとは読者に仕掛ける「罠」なのであり、この罠は物語の魅力や興味を引くために配置される。
ここまではいいですよね?
プロットは読者の関心を引き続ける役割を果たす。プロットポイントが効果的に配置されることで、物語はダイナミックかつ魅力的な展開を見せることができる。
起承転結が基本的なプロットだとして、この物語化計画では、以下のプロットポイントを考えることにしよう。
──(略)──
プロットポイントをしっかり作れば、作品の縦糸が出来る。主人公の成長の糧に、キャラクターアークもごく自然に設定することが可能になる。
つまり、プロットとは物語の縦糸を読者が無理なく自然に受け入れるための仕掛け、「罠」なのだ。
「まさか主人公が彼女と別れるなんてね。納得できないな。しかし、まあ、仕方なかったのかも。はぁ」
読者がそんな具合に納得できるためにこそ、プロットは存在する。
このプロットは3つある。
──(略)──
銅のプロットは、数行単位で仕掛けられる小さなプロットだ。銀のプロットは章単位の仕掛け。
そして金のプロットは、作品全体に仕掛けられる「罠」であり、ほぼテーマとイコールだ。
そして、とりわけ小さなプロット、つまり銅のプロットを仕掛けるために3つの方法がある。
──(略)──
ここまでは既に書いたので、忘れてしまったという方は以前の回を再読してください。
プロットとは、繰り返すが、物語の縦糸を読者が無理なく自然に受け入れるための仕掛け、「罠」なのだ。読者がストーリーを受け入れるために必要な仕掛けがプロットなのだと言ってもいい。
そこにキャラクターアークが乗ってくる────続きはオンラインサロンでご覧ください)