キャラクター・メーキングの方法 02 6つの方法とChatGPT(小説の作法) 山川健一

この3作品のキャラクター・メーキングの成功例を、僕らは参考にすべきである──

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「私」物語化計画 2023年6月16日

特別公開:キャラクター・メーキングの方法 02 6つの方法とChatGPT(小説の作法) 山川健一

【会員の皆さんの成功例】

キャラクター・メーキングの話の続きです。

小説にはプロットが中心となる作品と、キャラクターが中心となる作品の両方がある。

プロットが強い小説は、物語の展開や事件の解決、スリリングな要素に焦点を当てた作品だ。これは長編向きだが、僕が会員の皆さんに「まず短い作品を書いてください」という指示を出したのは、「キャラクター中心の作品を書いてください」という意味でもある。

機関誌「私」物語化計画 創刊第1号 2023年《春》』に掲載された「廃墟の夏」(藤本修輔)、「父に、はなくそを贈りたい」(若松幸太郎)、「夜の終わりと黄金色の波間で」(本間悠一朗)、「ハロー・グッドバイ #1 誰もが暗闇から星空を見上げ死んでいく」(栗山ラムネ)はそのようにして生まれた。

この3作品のキャラクター作りがなぜ成功したのか?

まず「廃墟の夏」は、少年時代の記憶が重なっているからだ。主人公はもはや大人で、一仕事終え結婚もしている。これだけで魅力的なキャラを作るのは難しいだろう。しかしこの作品では、廃墟がまだ廃墟でなかった頃の少年たちが描かれている。これが主人公の造形を重層的にし、魅力を与えている。

そういう意味では、「草上の昼食」(佐藤亮子/森くま堂)も同じ構造になっている。子供時代と現在を交差させるのは、有効な方法なのだ。
「父に、はなくそを贈りたい」のキャラクター・メーキングが成功したのは、「父」を描いたからだ。物語の秘密の中心にはいつでも「父」が存在する。

長編ならばトピックとして存在すべき「隠された父の秘密」が、短編小説なので基調音として全体に響いている。

連作の最初の「誰もが暗闇から星空を見上げ死んでいく」のキャラが立っているのは、主人公の職業を全面に押し出したからだ。しかもその仕事が「タロットカード占い」という独特なもので、その不可思議な世界に読者は吸い込まれていく。しかも主人公の内面世界が、「タロット」という神秘に重なっている。これは大成功である。

この3作品のキャラクター・メーキングの成功例を、僕らは参考にすべきである。

いま皆がそれぞれの短編を連作化、あるいは長編化しているが、これは一度明確に確立されたキャラクターを元にプロットを組み立てる作業である。頑張ってください。

 

【6つの方法】

キャラクター・メーキングは物語作りの重要な要素である。その基本的な手法をいくつか紹介しよう。

1. 目的と役割を設定する──(略)

2. 外見と特徴──(略)

──(中略)──

【ChatGPTを使う】

登場人物の数だけ、キャラクター・メーキングするのはなかなか大変だ。

思うに、小説を書く上でChatGPTがいちばん役に立つのはキャラクター・メーキングなのではないかと思う。

──(中略)──

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──傷ましくも輝いている青春、誰もの中にしまい込まれている切ない記憶、それを余すところなく描いた傑作不良少年小説。喪失と再生、未来に託す希望の光──。(山川健一による解説)

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──続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

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