物語における縦糸と横糸について 03 (小説の作法) 山川健一

小説を書いていく際には、いろいろな方法で縦糸を紡ぎ、それを切らないことが大切である──

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「私」物語化計画 2023年5月19日

特別公開:物語における縦糸と横糸について 01 (小説の作法) 山川健一

小説を含めた物語には、キャラクターアークとプロットポイントがある。

どちらも作品をジャンプアップさせるものだが、ジャンプして次のステージに行ってしまうと縦糸が切れてしまいがちである。

この対策を考えなければな、とこの頃僕は思う。

まずキャラクターアークについて考えてみる。

 

【キャラクターアーク】

キャラクターアーク(character arc)とは、物語の過程で生じた登場人物の精神的な変化のことだ。

あるいは、物語に登場するキャラクターが経験する成長や変化のプロセスを指す。

物語にキャラクターアークがある場合、キャラクターは特定の人物として始まり、物語の展開に応じて少しずつ異なる種類の人間へと変化していく。

キャラクターが物語の進行とともに、さまざまな試練や困難に直面し、学び成長していくことで、物語の中での役割や性格が変化していくわけだ。

 

キャラクターアークは次のようなパターンで進行する。

1. 始まりの状態(The Setup) キャラクターが物語の最初に──(中略)──

こんな具合に、キャラクターアークを設定するのはいいのだが、キャラクターが変化していくので、縦糸を見失いがちである。

この問題をどう解決したらいいのだろうか?

 

【プロットポイント】

プロットポイント(Plot Point)とは、物語の進行や展開において重要な転機や出来事のことを指す。

プロットポイントは物語を劇的に進展させる要素であり、物語の流れや興味を引くために重要な役割を果たしている。

代表的なプロットポイントのいくつかを示してみよう。

1. 始動点(Inciting Incident) 物語が動き出すきっかけとなる──(中略)──

これらのプロットポイントは、物語の魅力や興味を引くために配置され、読者や視聴者の関心を引き続ける役割を果たす。プロットポイントが効果的に配置されることで、物語はダイナミックかつ魅力的な展開を見せることができる。

 

そしてこの場合も問題は、縦糸を見失いがちだということだ。

 

【小物を使う】

縦糸には、イメージによるものと、論理によるものがある。

論理による縦糸は、プロットを──(中略)──

 

【その他の縦糸】

イメージと論理以外にも小説の縦糸は考えられる。

主なものを並べてみよう。

1. 文化的な縦糸 物語の舞台となる──(中略)──

──続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

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