晴れた日には永遠が見える、雨が降ったら小説を書こう 03 2人の恋人 山川健一

──僕らも「私」の中に、2つの中心点、2人の恋人を持つべきではないだろうか──

 

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2025年9月5日

特別公開:晴れた日には永遠が見える、雨が降ったら小説を書こう 03 2人の恋人 山川健一

【こっそり部屋を抜け出して】

2人の恋人と付き合おう。

そんなことを現実生活でやったらひどい目にあうだろうが、架空の世界、イマジネーションの世界では、これはとても有効な方法だろうと僕は思う。

あなたの1人目の恋人は、文学ないしは小説である。素晴らしいパートナーだ。美しく危険で、優しくもある。しかし健全な精神を保ったまま、ストレスなく、むしろ癒しや高揚感を得るために言葉を紡いでいくためには、もう1人の恋人が必要なのである。

僕の場合、それはロックだった。

作家デビューする以前、ロックの世界で生きていくのか、文学の世界へ進むのか、真剣に悩んでいた。そんなことで悩んでいる友人は、周囲には1人もいなかったので、僕は1人で考え続けていた。

結局今の年齢になるまで、文学かロックを選択することができずに、高校生の頃と同じように、2人の恋人の間を行ったり来たりしている。だが、その状態がとても快適なので、どちらか1つを選ぶ必要はないのだと感じている。

文学、あるいは小説という恋人とだけ付き合っていくと、ときには息が詰まる。ときには、そいつを放り出したくなる。だから、こっそり部屋を抜け出して、もう1人の恋人の元へ行くのだ。

あなたにも、そんな相手が存在するはずだ。自分の内面世界を俯瞰してみて欲しい。もう1人の恋人とは、音楽や絵画や映画といった芸術、表現である場合もあれば、テニスやバスケットボールのようなスポーツの事もあるだろう。占い、コーチング、ビジネスの場合もあるだろう。つまり、文学以外で、とても大切なもの。そいつを見つけるのだ。

2人の恋人という考え方に僕が確信を持てたのは、花田清輝の「楕円の思想」「楕円幻想」に出会ったからだ。とても面白い考え方なので、生成AIに助けてもらいながら、少し長くなるかもしれないが紹介しよう────続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

 

 

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