緊急提言、主人公を愛すべきキャラにする 山川健一

僕らが書く小説に魅力がないのは主人公に魅力がないからであり、なぜ魅力がないかと言うと僕ら自身に魅力がないからである。──だが、方法はある

 

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2025年3月28日

特別公開:緊急提言、主人公を愛すべきキャラにする 山川健一

【文は人なり】

このところ、推薦作のコーナーに作品をアップできていない。応募作がないかと言えば、そんなことはなくて、むしろ本数は集まってきている。ただし、あのコーナーにアップできるレベルに達していない作品が多いのである。

書き直しを指示している作品もあるが、その後送られてきていない。

以前のように、構造的な問題を抱えている作品はほとんどない。皆さんはおそらく『物語を作る魔法のルール』を読んでくれており、プロットに関しては格段に進歩していると思う。

だから、書き直しを指示するといっても、構造的な問題を指摘するケースは少なく、問題は別のところにある。

その問題とは、主人公に魅力がないということだ。これに気がついた時、僕は愕然とした。指導する僕の側の責任なのだろうか。

この問題を克服するのは、物語の構造的な問題を修正するのに比べ、はるかに困難である。

僕らが小説を読み、その虜になるのは、結果的に主人公の魅力に惹かれるからではないだろうか。そのキャラクターに魅力がないと、作品そのものを好きになることが難しい。さて、どうすればいいのか。

そこで僕は考える。「文は人なり」という諺は真実なのか、と。

この諺は、文章には書き手の思想や価値観などが表れるため、文章を見れば書き手の人となりがわかるという意味だろう。

18世紀のフランスの博物学者ビュフォンが、アカデミーフランセーズの会員となったときの入会演説で引用した言葉である。

古代ギリシアの修辞学者、歴史家のディオニュシオス・ハリカルナッセウスの言葉を引用したとされている。

文章には、書き手の思想や物の見方、価値観などが現れるため、文章を見れば書き手の人となりがわかる。 文章は、それを書いた人の本当の姿を表す。

すなわち、文を見ただけで、それを書いたのがどんな人かわかる──ということになる。

僕らが書く小説に魅力がないのは主人公に魅力がないからであり、なぜ魅力がないかと言うと僕ら自身に魅力がないからである。となると、最早打つ手はない。僕らは釈迦やキリストのような人格者にはなりようがない。

僕はこれまでに何度か「あなたには小説を書く資格なんてない」と女の人に言われたことがあるが、ま、仰る通りかもなぁ。

だが、方法はある──はずだ。

重要な話で、しかも急ぐので、手短に書く。

ポイントは2つある────続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

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