ダーウィンを理解すると小説が豊かになる 01 一年中セックスしているのは人間だけだ 山川健一

──人間の雄はチンパンジーの三倍から五倍の快感を手に入れた代わりに、自由を失ったのだ。同時に、文学を含む文化というものが生まれたのである──

 

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2024年6月7日

特別公開:ダーウィンを理解すると小説が豊かになる 01 一年中セックスしているのは人間だけだ 山川健一

【指は動いてますけどね】

長く小説を書いていくためには、哲学や思想や科学の成果を吸収していくことが大切だ。もちろん最新のAIなどに関する知見も必要だろうが、それ以前に、基本となるロジックを身に付けることが重要だと僕は思っている。

小説というのは、いわば総合芸術で、貪欲に様々なものを吸収していくことが必要なのだ。

──(略)──

 話が逸れた。僕が言いたいのは、そういう新しいことを考える時にも基本になる哲学や思想や科学が必要だということだ。

これまでの自分の活動を振り返り、重要なロジックが四つあるなと僕は思っている。

ヘーゲルとユングとナラトロジー、そしてダーウィンだ。

ヘーゲルはこの世界を「諸事象の集合体ではなく、諸過程の集合体である」と考え、弁証法を構築した。その影響で僕は関係の絶対性という考え方に辿り着いたわけだが(吉本隆明氏とは別の概念)、実はナラトロジー(物語論)にもヘーゲルは間接的に影響を与えている。

ユングについては、まだちゃんと書いたことがない。神秘主義者の僕は、合理性を超えた場所の向こうに、神秘的な世界が広がっていると思っている。神や、ユングが言う集合的無意識(普遍的無意識)の世界である。この件については、香咲弥須子さんとの共著『時には神について考える』の中で書くつもりだ。

──(略)──

 というわけで、ユングについては『時には神について考える』で書きます。

そして、ダーウィンである。

 

【ダーウィンによるセックスの話】

ダーウィンの経歴や学説を紹介するのは固苦しいので、いきなり、ダーウィンによるセックスの話を書く。面白そうでしょ?

性的な犯罪者のことを「あいつはケダモノだ」と言ったり、オナニーばかりする若い男子を「サルみたいな奴だ」と言ったり、人気のある女性を「発情期の雌みたいにいやらしい」と言ったりするが、これらはすべて間違いである。

人間がいちばんスケベーなのである────続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

 

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