特別公開:会員の方への緊急タイプ別アドバイス 山川健一

悪魔と天使を合わせ持つ美しい存在、それが少女なのであり、少女の存在が小説の可能性を大きく広げたことに間違いはない──

次代のプロ作家を育てるオンラインサロン『「私」物語化計画』会員用Facebookグループ内の講義を、一部公開いたします。

ご興味をお持ちの方は、ぜひオンラインサロンへご参加ください

 

『「私」物語化計画』

→ 毎週配信、山川健一の講義一覧

→ 参加者募集中→ 参加申し込みフォーム

 

「私」物語化計画 2021年2月26日

特別公開:会員の方への緊急タイプ別アドバイス 山川健一

ゲーテの『ファウスト』を紹介し、いよいよドストエフスキーの『罪と罰』に挑むわけだが、その前に会員の皆様に緊急のアドバイスを行いたい。実践コースの会員の方が増えたりして、まとまった数の小説を読み、気がついたことをなるべく早く伝えておきたいからだ。

長くなりすぎないよう、簡潔に行きます。

 

【神秘と偶然をどう扱うか】

重要な指摘がまず2つある。1つは日常生活を逸脱する神秘体験をどう扱うのかということ。

悪魔が登場する小説を書いた方、不可思議な領域に閉じ込められて育つ子供達を描いた方(『約束のネバーランド』みたいな)、実は主人公は人工生命だったという小説、色々あります。

あるいは、希有な偶然がストーリーを進める力になる作品もあります。

ある種の偶然も、目に見えない霊と遭遇したり、宗教的な啓示を受け取ったりする場合も、「日常生活ではちょっとあり得ない」という点では同じです。

大事なことは2つ。

1つは──(中略)

 

【300枚以上書ける人はプレミスを起こせ】

小説を書くのは水泳を学ぶのと似ている。最初は5メーター位しか泳げない、やがて10メーター泳げるようになり、最終的には体力の続く限り泳げるようになる。

5枚(400字詰め原稿用紙換算)ならきちんと描写を交えて書ける。

10枚でストーリーが書ける。

30枚で短編が書ける。

そしていよいよ、300枚の作品を書けるようになった──という具合に成長していく。

300枚以上書けるようになった人へのアドバイスだが、多くの方が──(中略)

 

【300枚に到達しない人】

ここで言う300枚と言うのは、ある種の比喩で、100枚で作品が完成するのなら100枚でもいい。

とにかく、部品は上手に書けるのになかなかそれが完成しない人が多い。しかし、自分を責める必要はない。部品が上手に書けるということは、描写やレトリックは身についているということだ。

しかし、全体としての作品が完成しない。

自分では「時間がないからサボってしまって」と思っているだろうが、実は──(中略)

 

【エッセイ、旅行記、BLなど他のジャンルからの越境を志す人達】

物語化計画には、既に何冊もの書籍を刊行されている方が多い。ダイエットの本、ルポルタージュ、絵本、旅行記、BL、コーチング等の本を出して評価されている人が何人もいらっしゃる。

そろそろ小説を書きたいということで入会され、しかし今の仕事が忙しくてなかなか書けない──というパターンである。忙しい? それはそうだろうが、しかし小説を書きたいと一度は決意したのだから、忙しいのは理由になりません。

あなたに足りないのは───続きはオンラインサロンでご覧ください)

 

→ 毎週配信、山川健一の講義一覧

→ 参加者募集中→ 参加申し込みフォーム